「息もできない」ヤン・イクチュン監督

まず主役の男女優の存在が大木のように作品を貫く。このスタイルが機能すれば、ストーリーはシンプルなもので十分だ。常に暴力の突発を予感させながら人間的魅力がこぼれ出るヤン・イクチュンの素晴らしさもさることながら、女子高生役キム・コッピイが時間の進行とともに大きな存在となっていく。

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「愛の戦い」について。

もちろんわたしはうたちゃん(母)のために最大限の力を使い戦っている。たとえようがないほど彼女を愛しているから。 しかし「愛の対象」は多ければ多いほどいい、その愛が本物であるならば。その意味で、 もちろんわたしは朝から芋生悠。幸せである。 「ウインド・リバー」を観る。なんという幸福か。しかも今まで観たよりまた一段とおもしろい…

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「バットマン」ティム・バートン監督

谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」の例を出すまでもなくもともと日本人には「闇」を楽しむ感性があったはずなのだけれど、現在は「暗い」というひと言で多くの優秀な芸術を忌避する人間が多くなり過ぎた。「バットマン」はダークはゴッサムシティの雰囲気やジャック・ニコルソン扮するアイロニカルなジョーカーのパフォーマンスを楽しむものだけれど、そのようなものが「楽…

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「ウインド・リバー」、そして愛と戦い。

「ウインド・リバー」は我が生涯ベスト映画のひとつ。もちろん映画鑑賞歴長いからそりあ生涯ベスト映画、いっぱいありますわ。そのひとつひとつが我が人生の中で大切なものばかり。宝物です。 「ウインド・リバー」は2010年以降の作品として、「ウィンターズ・ボーン」、「ボーダーライン」などと並び、最愛のものたちのひとつ。 こうした映画たちにわた…

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「バットマン」ティム・バートン

現在のクリストファー・ノーラン監督の「バットマン」とはまるで違うダークでポップな世界は日本人には理解できず、その後のシリーズも全て日本では当たらないというきっかけとなった記念碑的(?)作品。テレビ的「明るさ」に慣れ過ぎですな。(この項続く)

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