奇蹟的天才の所業  「にごりえ」樋口一葉を渡辺直己が評する。  「必読書150」太田出版

日本語で書かれた文学で、「絶対読んでおきたい」・・まあ「必読」ということだけれど、「この1冊」というのを選ぶのが難しければ、「この5冊」、あるいは「この10冊」の中には必ず入れたいのが樋口一葉の作品ではないか。 短く心地よいリズム。 しかし現代口語ではないし、短い中に信じ難いほどの集中力で技巧や情報を詰め込んでいるので、読みこなすの…

続きを読むread more

淀川長治の言う「目の勉強」。

偉人 淀川長治は「よく映画を観ている」人を、「目の勉強」をしていると表現した。淀川長治ならではのふくよかな言葉づかい。ふくよかでそして「怖い」言葉づかい。 淀川長治さんはよく「怖い」と言った。あるいは、「怖い、怖い」と。言うまでもなくこれは彼の「最上の褒め言葉」のひとつ。

続きを読むread more

言葉と石、砂  「ツェラン詩集」ツェランに対する浅田彰の表現

 「言葉」がどれだけ人生に影響を与えているか。 しかし言葉がどれだけ無神経に扱われているか。 そのような状況に対する反撃というのも、もわたしの活動の大きな原動力だ。 一つの言葉で簡単に1日が明るくなったり暗くなったりする。 一つの言葉は人生の明暗さえも大きく変えることがある。 もちろん「暗さ」がダメだと言っているわけではな…

続きを読むread more

「ローズ家〜崖っぷちの夫婦〜」の素敵なフィルモグラフィ。

「ローズ家〜崖っぷちの夫婦〜」も好評のジェイ・ローチ監督だが、この人、やっぱ凄いんです。なにせわたしの大好きな「オースティン・パワーズ」シリーズと「ミート・ザ・ペアレンツ」シリーズの監督でる。これらだけでも永久の感謝を捧げたいのだが、さらに「ローズ家〜崖っぷちの夫婦〜」だ。  そして驚くべきことに、脚本家ダルトン・トランボを中心に、米…

続きを読むread more

「王妃の紋章」チャン・イーモウ監督

ストーリー、色彩、アクション、物量と、あきらかに過度という言葉さえ通り越しているが・・わたしはきらいではなかった。黄金をベースとした衣装やセットも悪趣味ではあるが、「観たことのないもの」を観られたという快感がある。 皇太子を演じたリウ・イエのサイレント映画を思わせる表情は実に楽しめたし、嬋役のリー・マンは可愛かった。

続きを読むread more