●母の歯茎から出血が止まらない、その理由と縫合後の回復に至るまでに、わたしがあらためて触れた「真実」とは?
●母の歯茎から出血が止まらない、その理由と縫合後の回復に至るまでに、わたしがあらためて触れた「真実」とは?
末尾ルコ「健康医療の話題で、精神を鍛えるレッスン」
救急で日本赤十字で処置された晩、つまり1月31日の晩の母の状態だが、歯茎からの血が止まらないのである。
日赤の医師には、「心配しなくてもいいです」と言われたが、おそらく奥歯の辺りから、口中いっぱい、まるで血のプールのようになっている。
下顎の前歯の並びも血に浸かっている。
何度となく口をゆすぎ、何度となく口中を拭き取ってみても、後から後から出てくるので状態は変わらない。
「口の中の血は実際よりもずっと多く見える」とは分かっていても、不安は増していくばかりだ。
翌日の歯科行きはもう動かせない。
ネットで最寄りの歯科を検索する。
近年は我が家の近く、車で5~10分程度の範囲にも、すっかり歯科は多くなった。
わたしが子どもの頃は車で20~30分の歯医者へ連れて行かれていた記憶がある。
そこにはヒステリックな中年~初老くらい(子どもの頃のわたしの印象)男性歯科医がいて、何かと言えば、患者を怒鳴りつけるのが定番となっていた。
昨今では考えられない医療スタイルだ。
母をつけれていく歯科は、ちょうど近所に「スタッフは女性だけ」を売り物にしているところがあったので、そこに決めた。
夜中過ぎて母もようやく寝ついたが、わたしの方が気が高ぶって簡単には眠れない。
が、まったく眠らないわけにもいかない。
ベッドへ着き、2~3時間程度眠っただろうか。
朝、母はもう起きて、ソファに座っている。
「どうで?」と尋ねると、
「ずっと口の中でたらたら血が出よった」
口内を確認すると、昨夜と同じくどこもかしこも血だらけだ。
右歯茎の痛みも強いようで、ずっと項垂れるように座っている。
わたしの気分もすこぶる重い。
目当ての歯科は9時に始まるが、受付とかもうやってないだろうか。
8時前に電話をかけてみた。
留守電ではなく、しっかり「人間」が出る。
「あ、もうやってますよ。そうしたら、受付などをやりますので、9時より前に来てください」
これは有難い。
予約もしてないので、9時に行ってもかなり待たされることを覚悟していた。
その歯科の場所は車で5分もかからなかった。
小さな建物だが、スタッフの人当たりはよい。
問診表をわたしが書き込み、主治医にひとしきり状態の説明をし、早速治療に入る。
口をゆすいで口内の血液を出した時、「まあ、なかなか出ゆねえ」と主治医がやや驚いたようだ。
「こんなに出るもんやないけどねえ」とスタッフと語り合っている。
やはり、「普通」ではない。
形容し難い不安がわたしの胸を過る。
「ちょっと来てください」と処置室に呼ばれ、母の口内を共に見ながら、
「入れ歯を支えていた歯が虫歯で無くなって、入れ歯の下の部分が歯茎にまで下りて、傷をつけよったがですねえ。かなりの傷ができてます。それで、動脈硬化の治療で血液をサラサラにするお薬を飲みゆうということで、それで血が止まり難いがでしょう」と説明。
(なるほど、それで・・・)と納得はするが、すぐに「こちらで縫合しましょうか。でも血圧が安定せんと、他の大きな病院へ行ってもらわんとできんのですよ」と。
結局幸いなことに血圧が安定し、縫合もすぐに終わった。
次回受診の予約を取り、家路についたが、帰ってからもしばらく縫合以前と同じ程度の出血をしている。
(これは、どうなるのだ・・・)と大きな不安を感じたが、昼過ぎには完全に出血が止まった。
・・・長くなり過ぎるので今回はここまでにしておくが、
「母の口の中に出血がない」
という「当然」の状態で、とてつもない幸せを感じる。
「当然」はまったく「当然ではない」という、ありふれた真実にあらためて触れた大きな機会だった。
もちろん、
「すべてにおいて、油断してはならない」
という真実にも。
末尾ルコ「健康医療の話題で、精神を鍛えるレッスン」
救急で日本赤十字で処置された晩、つまり1月31日の晩の母の状態だが、歯茎からの血が止まらないのである。
日赤の医師には、「心配しなくてもいいです」と言われたが、おそらく奥歯の辺りから、口中いっぱい、まるで血のプールのようになっている。
下顎の前歯の並びも血に浸かっている。
何度となく口をゆすぎ、何度となく口中を拭き取ってみても、後から後から出てくるので状態は変わらない。
「口の中の血は実際よりもずっと多く見える」とは分かっていても、不安は増していくばかりだ。
翌日の歯科行きはもう動かせない。
ネットで最寄りの歯科を検索する。
近年は我が家の近く、車で5~10分程度の範囲にも、すっかり歯科は多くなった。
わたしが子どもの頃は車で20~30分の歯医者へ連れて行かれていた記憶がある。
そこにはヒステリックな中年~初老くらい(子どもの頃のわたしの印象)男性歯科医がいて、何かと言えば、患者を怒鳴りつけるのが定番となっていた。
昨今では考えられない医療スタイルだ。
母をつけれていく歯科は、ちょうど近所に「スタッフは女性だけ」を売り物にしているところがあったので、そこに決めた。
夜中過ぎて母もようやく寝ついたが、わたしの方が気が高ぶって簡単には眠れない。
が、まったく眠らないわけにもいかない。
ベッドへ着き、2~3時間程度眠っただろうか。
朝、母はもう起きて、ソファに座っている。
「どうで?」と尋ねると、
「ずっと口の中でたらたら血が出よった」
口内を確認すると、昨夜と同じくどこもかしこも血だらけだ。
右歯茎の痛みも強いようで、ずっと項垂れるように座っている。
わたしの気分もすこぶる重い。
目当ての歯科は9時に始まるが、受付とかもうやってないだろうか。
8時前に電話をかけてみた。
留守電ではなく、しっかり「人間」が出る。
「あ、もうやってますよ。そうしたら、受付などをやりますので、9時より前に来てください」
これは有難い。
予約もしてないので、9時に行ってもかなり待たされることを覚悟していた。
その歯科の場所は車で5分もかからなかった。
小さな建物だが、スタッフの人当たりはよい。
問診表をわたしが書き込み、主治医にひとしきり状態の説明をし、早速治療に入る。
口をゆすいで口内の血液を出した時、「まあ、なかなか出ゆねえ」と主治医がやや驚いたようだ。
「こんなに出るもんやないけどねえ」とスタッフと語り合っている。
やはり、「普通」ではない。
形容し難い不安がわたしの胸を過る。
「ちょっと来てください」と処置室に呼ばれ、母の口内を共に見ながら、
「入れ歯を支えていた歯が虫歯で無くなって、入れ歯の下の部分が歯茎にまで下りて、傷をつけよったがですねえ。かなりの傷ができてます。それで、動脈硬化の治療で血液をサラサラにするお薬を飲みゆうということで、それで血が止まり難いがでしょう」と説明。
(なるほど、それで・・・)と納得はするが、すぐに「こちらで縫合しましょうか。でも血圧が安定せんと、他の大きな病院へ行ってもらわんとできんのですよ」と。
結局幸いなことに血圧が安定し、縫合もすぐに終わった。
次回受診の予約を取り、家路についたが、帰ってからもしばらく縫合以前と同じ程度の出血をしている。
(これは、どうなるのだ・・・)と大きな不安を感じたが、昼過ぎには完全に出血が止まった。
・・・長くなり過ぎるので今回はここまでにしておくが、
「母の口の中に出血がない」
という「当然」の状態で、とてつもない幸せを感じる。
「当然」はまったく「当然ではない」という、ありふれた真実にあらためて触れた大きな機会だった。
もちろん、
「すべてにおいて、油断してはならない」
という真実にも。
この記事へのコメント
でもとりあえず出血が止まったとのことで
よかったとは思います。
歯科治療にあたって、骨粗鬆症の薬と
バッティングするというのを聞いたことがあります。
使っていなければ問題ないのですが。
どうぞお大事にされてください。
サラサラの薬飲み始めて心配してましたが
ザックリ切っても 相変わらず血はすぐ止まりました
体質なんですかねぇ
お大事にです
これは歯科医から言われているので、毎晩入れ歯を取るところを見届けています。
脳梗塞予防に、就寝前に湯冷ましを飲ませるのですが、そのときに確認しています。
母は奥歯3本を虫歯で抜いたため歯がないのですが、親知らずも抜いたと思ったら半分残っていので27本は残っている計算になります。それでその3本のところに入れ歯を入れています。
卒寿過ぎて驚異の残存数だなあと思っていましたが、でも、ただあるだけのようで、物を噛むときもあまり奥歯は使いたがらないですね。根っこが弱っていることは本人も感じているようです。
それでも残存しているのは間違いないので、80歳過ぎて20本あると自治体が表彰してくれるから表彰してもらえと何度も言っているのですが、年齢がバレて外聞悪いからと拒否しています。
バレるといったって、誰も20や30とは思わないはずですが、そういうプライドも生きる支えなら仕方ないかと。
ちなみにバスの無料パスなども放棄しています。私がその年まで元気だったら絶対に発行してもらいますけどね。
>あの物投げたり罵倒したりという
>多くの俳優にリスペクトされているわけで、
私も演出家としての蜷川幸雄はよくわかりませんが、星野仙一の体罰と同じで、「それをするほど熱心なんだ」と、されるほうが怒る方に向かわずに、勝手に肯定的な評価をしてくれているのかもしれませんね。
深読みして、「きっとこの人は、心の中では泣いてくれているのだろう」とか勝手に思ったりして。宗教ですね。
>敢えて横柄にしている節も
つかこうへいなどもそういうところがありましたね。インタビューでは絶対に「ですます」は使わずに「そうだろ? 」とか「〇〇だよな」なんて言ってました。でもジャイアント馬場と対談したときはそうではなかったようですね。人を見て態度を変えてるんですね。
お母様の出血が無事に止まって
本当に良かったです。
高齢ですし 心配になりますよね。
私の母も血液サラサラにする薬を飲んでます。
いつまでも元気でいて欲しいですね。