マリオン・コティヤールの「エディット・ピアフ」でピアフの少女時代、それはもちろんコティヤールじゃなくて子役なのだけど、路上でまったくウケない切羽詰まった大道芸人の父親に「なんかやれ」と無茶ぶりされ、仕方なくフランス国歌ラ・マルセイエーズをうたい始める。足を止めて聴き始める。心を動かされる顔、顔、顔。少女がうたい終えると大きな拍手。バスケットを持った中年婦人が駆け寄り、少女にお金を渡す。歌唱が人々の心を揺さぶった美しい場面。そしてぼくは、少女のラ・マルセイエーズに心揺さぶられた人たちの人生を想像する。
この記事へのコメント
長く生きていることで、心を揺さぶられる経験をしばらくしていないせいもあり、そうした行為へ走ると事への想像は興味深く思えました。