*デ・ニーロ「真実の瞬間」、描かれたマッカーシズム。
ロバート・デ・ニーロ主演「真実の瞬間」はマッカーシズムに基づく赤狩り(レッドパージ)が猖獗を 極めた時代のハリウッドが題材だ。デ・ニーロは映画監督役で、「共産主義者」の疑いを持たれ、共産主義者を取り締まる非活動委員会などの執拗にして陰湿な追及により仕事も友人も失っていく。作品クライマックスの審問会での追及者たちの薄汚さたるやまさしく魔女裁判そのものであり、その意味での迫力は凄い。もちろんこの映画は共産主義を正義として描いているわけではない。
テ・ニーロ以外の出演者も魅力的で、マーティン・スコセッシが俳優としてデ・ニーロと絡むシーンがあるのが嬉しいし、なんといっても若き日のアネット・ベニングが素敵だ。
テ・ニーロ以外の出演者も魅力的で、マーティン・スコセッシが俳優としてデ・ニーロと絡むシーンがあるのが嬉しいし、なんといっても若き日のアネット・ベニングが素敵だ。
この記事へのコメント
その為に彼は刑に服し、その後も偽名で仕事をするなど、辛酸をなめました。
自作の小説「ジョニーは戦場へ行った」を監督時には、話題となったほど。
赤狩りによって人生を狂わされた人生は、自身の「ジョニーは戦場へ行った」のジョニーのした体験と重なります。
人は時に、どこまでも残酷になれる。自己の主張の為であるならどこまでも汚い事もする。
これまでも幾度となく、描かれてきた事です。なぜなら、それが人間と言うものだからでしょう。