「風と共に去りぬ」の観せ場は「すべて」だと言えるが、そう、優れた映画はおしなべて「すべて」観せ場なのであるが、とりわけ「風と共に去りぬ」の観せ場はダイナミックである。何かといえばCGを使いまくる昨今のビッグバジェット映画とはあまりに違う目の回りそうな本物の人間たちの凄まじい人海戦術、壮大極まりないセット、てらいなくカラフルで時にケバケバしいまでの映像、絢爛たる衣装、そしてもちろんあの心かきむしる「タラのテーマ」。しかしそれらをさらに凌駕する最強の観せ場は、はい、主演の二人、ヴィヴィアン・リーとクランーク・ゲーブル。である。
この記事へのコメント
第二次世界大戦後、全てをなくした日本人には驚きの世界であったでしょうね。それは自らの強い意思でもって生き方を貫く主人公のスカーレットの造形も含めて。