「詩」の歓び  ボードレール「悪魔への連禱」

「詩集を持つこと」をお薦めした手前、ときどき素晴らしい詩を紹介するべきだと自覚しているわたし。
今日はいきなりメジャーですが、シャルル・ボードレールの詩を。
「悪魔への連禱」の一部です。


おお、汝、天使のなかで最も博識で最も美しい者、
運命に裏切られ、賛歌を奪われた神、

おお、悪魔よ、ぼくの長い悲惨を憐れんでくれ!

おお、追放された君主、どんなに虐げられ、負かされても
かならずさらに強くなって再起する汝

おお、悪魔よ、ぼくの長い悲惨を憐れんでくれ!

    
   佐藤朔訳  「フランス詩集」浅野晃編 白凰社

デカダンがボードレールの代名詞のようになっているけれど、ある意味健康的なまでの強さを持っていると思います。
わたしはこの詩を読んで、力が湧いてくるのです。

この記事へのコメント

2025年03月25日 15:19
訪問頂き・有り難う御座います。
nice!の押し逃げで申し訳ないですが・・・。
週中過ぎから雨で寒く成るとの予報・体調管理を万全に!!・・・。